(お金を持ってる)一般人が国際宇宙ステーション(ISS)に行くにはロシアのソユーズを使うしかない。
そのために必要な6ヶ月の訓練の中で多くの人にとって一番大変そうなのは遠心力トレーニングや体力づくりではなく、「ロシア語」だろう。
ISSの「公用語」は英語とロシア語だ。英語は曲がりなりにも習っているし、普段の生活でも触れることが多い。しかし、ロシア語はそうではない。この違いは、大きい。
なんとかロシア語なしでISSにいけないものか。
そんな中、NASAはISSの計画縮小を発表した。スペースシャトル打ち上げ延期などで資材を運ぶ目処が立たなくなったためだ。しかし、宇宙旅行を夢見る人にとっては悪いことばかりでもない。NASAが「観光客の受け入れなどISSの商業利用に活路を求める」という方向に動きはじめそうだからだ。
国際宇宙ステーション、NASAが近く縮小案発表へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
NASAはロシアのソユーズを使ったISS滞在ツアーの動きに追随し、民間による宇宙観光目的の利用を認めるとのこと。
ロシア側からだけでなく、アメリカ側からも行けるようになることで、選択肢が増えるのは間違いない。コミュニケーションをとらねばならない宇宙飛行士が英語を主に使うのであれば、観光目的の旅行者は「英語だけでOK」ということにもなるかもしれない。値段という大きなハードルは置いといても、わずかながらハードルが下がった気持ちにはなる。
ところが、ここにひとつ問題がある。
ISSへはNASAの開発する有人宇宙船は使わず、民間ロケットを活用するとしているが、これは実際問題まだまだといった段階。ISSは地上約400kmにあるが、2004年に民間宇宙船「スペースシップワン」が到達したのはわずかに地上100kmの地点なのだ。地上400kmまで行ける性能を持つ民間宇宙船の登場はX PRIZEの周回軌道版「アメリカズ・スペース・プライズ」の達成を待たなければならなそうだ。
やはり、ISSに行くには当面ロシア語必須ということで・・・。
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