「前澤友作(MZ)にやってほしい100のこと」のような面白みはないかもしれませんが、将来的に宇宙での人類の活動領域を広げるのに有用な実験に日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に向かう前澤友作氏、平野洋三氏が参加します。
前澤友作氏、平野洋三氏の両名は微小重力環境下での血液の微小循環を調べる医療実験「LAZMA」に参加します。上記の記事によれば、ISSでこの実験が行われるのは初めてとのこと。
この実験は体に複数のセンサーを取り付け、末梢血管の変化をとらえ、分析します。
“When an astronaut enters space, microgravity acts on him first of all,” explains the crew doctor, head of the department of the CTC, Alexander Vasin. “Under the influence of space flight factors, the blood moves to the upper half of the body, as a result of which the cosmonaut in the first days in orbit has a hoarse voice, redness of the eyes, and swelling of the face. In connection with these changes, the study of vascular blood filling under zero gravity is of great interest for space medicine. First, specialists need to understand the very process of blood flow when a person is in an unfamiliar environment. Secondly, the study of symptoms is useful for the development of preventive measures, the use of which is necessary in the first days of a person’s stay in outer space. “
http://www.parabolicarc.com/2021/12/02/japanese-space-tourists-to-carry-out-experiments-on-iss/
「宇宙飛行士が宇宙に出ると、まず微小重力が作用します」と、CTCの部門長であるクルードクターのアレクサンダー・ヴァシンは説明します。「宇宙飛行の影響で血液が上半身に移動し、その結果、軌道上での最初の数日間、宇宙飛行士は声のかすれ、目の充血、顔の腫れなどの症状を起こします。このような変化と関連して、無重力下での血管の血液充填の研究は、宇宙医学にとって非常に興味深いものです。まず、専門家は、人が不慣れな環境にいるときの血流の流れのプロセスそのものを理解する必要があります。第二に、症状の研究は、宇宙滞在の最初の日に必要な予防策の開発に役立ちます。
ISSに到着した宇宙飛行士が最初の数日間に体験する「顔の腫れ」はその見た目から「ムーン・フェイス」とも呼ばれます。微小重力環境となったために血液が重力で下半身に下がることがなくなり、上半身に通常よりも多く血液が送られてしまうために起こります。宇宙に行った当初に体に起こる現象には三半規管の感覚と空間認識のずれに起因する「宇宙酔い」が有名ですが、これは薬である程度抑えることができます。血流の変化はそう簡単に「予防」できるものではなさそうですが、「どのように変化するか」が詳細に分かれば対応もしやすくなります。近い将来、人類が宇宙と地上を行き来するようになった際に到着直後のパフォーマンスの低下を最小限に抑えることができれば、仕事であれば出張の成果に、観光であれば充実した旅にそれぞれ役立つことになります。
個人的にはそうした宇宙ならではのトラブルも含めて楽しみたいと思いますが、確かに体調がすぐれない状態というのも時間がもったいない気がします。落としどころとしては「ムーン・フェイス」になった自分を自撮りできれば、他の症状は抑えてもらうくらいが希望です。ただ、宇宙にちょっといって帰ってくるサブオービタル宇宙旅行ではそもそも体験できないので結構体験するのもハードルがたかそうですが。
コメント