東京-NY間が1時間に? 往復1億円の「宇宙旅行(輸送)」計画が示す未来

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(株)日本旅行と将来宇宙輸送システム(株)が東京とニューヨーク間を宇宙経由でわずか1時間で結ぶというプランを発表しました。2030年代の実現を目指すそうで、往復の価格は1億円。2026年度からは予約受付も開始するとのこと。

将来宇宙輸送システム株式会社、株式会社日本旅行と「宇宙旅行サービスの商用化フェーズに向けた業務提携契約」を締結 | News | 将来宇宙輸送システム株式会社 (ISC)
将来宇宙輸送システム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社⾧ 畑田康二郎、以下ISC)は、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンに掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業で...

ちなみに機体の定員は5~6人と聞いたので「あ、割り勘すれば2千万円くらいになるのかな、とおもったら1億円は1人あたりでした…。(記事にも書いてありました…)

🚀 1億円の「時間価値」

2030年代の実現まで、まずは2026年から打ち上げ設備の見学ツアーなど、さまざまなイベントを提供していくそうです。

それにしても、往復1億円。

この価値をどう見るかですよね。ANAビジネスジェット株式会社のサイトによれば東京~ニューヨーク間のプライベートジェットチャーター費用は13席程度の大型機で往復6000万円から。これは頭数で割れるので1人あたりは数百万円。これと比較すると1人あたり1億円はかなり高額です。

これはもう所要時間1時間という純粋な「時間価値」をどうとらえるかですよね。もし、宇宙とか関係なく移動のために使うのだとしたら、「その時間を1億円出してでも買いたい」という、限られた人々に向けたサービスになるんだろうなとは思います。

全世界の資産ランキング3000位くらいの人で資産1000億円程度なので、少なくともそれ以上くらいでないと普段使いは難しそうです。

🛰️ 具体的な「スペック」を発表する意義

とは言いましたが、こういった計画に対して「価格が高すぎる」とか「現実的じゃない」と議論することは、あまり意味がないと考えています。

もちろん、この計画がこのまま実現するかは分かりません。 でも、宇宙旅行のような日常から離れた話は、どうしてもイメージが湧きやすい部分と、そうでない部分がありますよね。

そこで重要なのが、今回のように具体的な時間(1時間)や価格(1億円)といった「スペック」を公表し、発表することなのだと思います。

こうして具体的な数字を出すことで初めてプランを「評価」することができるようになり、市場がどう反応するのか、社会がどう受け止めるのか、そしてそこから「本当の課題」や「目的達成のための技術的な壁」がどこにあるのかが明確に見えてきます。ヴァージン・ギャラクティックやブルー・オリジンによる数千万円からの宇宙旅行は始まりはしましたが、一般的には程遠い現時点ではまだまだ課題設定の段階なのではと思います。

👨‍🚀 宇宙ウェディングの話

今から十数年前、僕自身もとある宇宙ベンチャーを立ち上げたことがありました。

そこで日本国内のウェディング会社やアメリカの宇宙機開発会社と提携して、「宇宙ウェディング」という商品を企画し発表したのです。

弾道飛行で宇宙空間に数分滞在し、そこで結婚式を挙げて帰ってくるプランで、価格は1組2億円

おかげさまで、それなりにニュースにも取り上げていただきました。 …まぁ、結果的に申し込みはゼロだったんですけども(笑)

でも、こういったものを「一旦ぶち上げてみる」、つまり市場に発表してみることは、ビジネスの上で非常に重要と思います。単なる観測気球と揶揄されることもあるかもしれませんが、市場のリアルな感触を掴み、次のステップに進むためには欠かせないプロセスだと考えています。

✨ まとめ

今回発表されたプランにも早速様々な反応が観られます。ぜひこれに近い形で、そしてできればもっと安い形で(笑)、実用化されることを願っています。

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