数年前まで数百万円していた3Dプリンターが今や10万円以下で手に入るようになりました。
「立体物を印刷する」という、初めて聞いた人はほぼ例外なく「お前は何を言っているんだ」となるほどの驚きもあり、話題です。実際の利用例も製品のプロトタイピングやアート作品、アクセサリー類、修理用部品といったものからチョコレート、臓器や建築物までありとあらゆるものが出てきました。
そうした中で、欧州宇宙機関(ESA)はイギリスはロンドンにある建築事務所Foster + Partnersとともに月面に3Dプリンターで月面基地を建築することを目指したテストを開始したことがSpace.comを始めとして様々なメディアで伝えられました。
■Building a lunar base with 3D printing(ESA公式)
■How 3D Printers Could Build Futuristic Moon Colony
■欧州宇宙機関が3Dプリントで月の土から月面基地を作る方法を研究
■3Dプリンターで月面基地。こんな形になると欧州宇宙機関が発表
砂地で構造物を作ると言えば、2011年に砂漠で太陽熱を利用して砂を焼結して固める装置の実験プロジェクトがありました。
以下はその動画です。
月でも太陽が当たっている間は同様の方法が使える場面があるかもしれませんね。
3Dプリントの技術についての解説は以下の動画を見ると何となく分かると思います。
このDShapeの技術を元にしているそうな。
ところで、前述のTechCrunchの記事に以下のような記述がありました。
とはいえ、月そのものを使って月面基地を作るという考えは、一見途方もないようだが、同様のアイデアは実は前からある。たとえば80〜90年代に構想されたMars Direct計画は、同様の考え方に基づいて長期的な火星探検のための燃料を管理しようとする。そのやり方は、まず無人宇宙船を火星へ送り、船内の原子炉を使って火星の大気中の水素を‘加工’し、メタンと酸素を作る。のちに打ち上げる有人宇宙船が、帰還用の燃料としてそれを使う。
火星に無人機を送り込んで酸素とメタンを作る…。
もし、無人機の中に与圧部分があってそこにゴキブリが紛れ込んでいたら…。
[追記]
WIREDでは画像を中心にレポートされました。
ESAのサイトにあるものと同じものです。
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