東洋経済の「メイカーズ」特集に宇宙ベンチャーからPDエアロスペース社が登場

テクノロジーに支えられ、加速された個人によるモノ作りの潮流をテーマとした書籍「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」が2012年秋に発売されました。アメリカのテック系雑誌「WIRED(ワイアード)」の元編集長が著した話題の本でしたが、今回は身の回りでもテック系以外の業界の人も結構注目していて、これまでとは違う雰囲気を感じていました。

という状況とは無関係に、やはり週刊東洋経済では2013年1/12号で特集してきました。「メイカーズ革命」です。

「〜革命」や「〜元年」って、そろそろどうなんだろ?と思いますが、中の人は半ば狙ってつけているような気がします。

ところで、メイカームーブメント関連は筆者も東京IT新聞のコラムで時々採り上げているので、よろしければ会社で購読してみてください。

東京IT新聞202号(PDF)
(今回は8面で2012年12月に行われたメイカーズ・フェアについて少し書いています)

さて、話は戻って「メイカーズ革命」ですが、本誌をまだ読んでいないため、特集の扉だけで判断すると、民間宇宙開発の業界も採り上げられているようです。1社は右上のイーロン・マスク氏率いるスペースX社。そして、もう1社は左上の緒川修治氏率いるPDエアロスペース(PDAS)社です。

週刊東洋経済では2013年1/12号

PDASはビジネスコンテストの「ドリームゲート・グランプリ」や海外でのビジネスプランコンテスト、また国内のテレビ番組でのゲスト出演など、露出が多い印象です。技術的にチャレンジングな要素が多いという意味でも、今後の動向に期待したい宇宙ベンチャーのひとつです。

国内の宇宙ベンチャーといえば、SNS社の「なつのロケット団」ももっと露出していい気がします。こちらも淡々と着実に進めていて、要注目です。そういえば以前にメイカー系雑誌「Make: Magazine」Vol.11の「個人に開かれた宇宙開発」という特集でなつのロケット団のロケット開発エンジニアである牧野一憲氏の寄稿が掲載されていました

やはり、昨年秋のロケット交流会のように国内での活動をまとめて紹介する機会は作っていくべきですね。

さらに個人的な感想をいうと、海外勢の民間宇宙開発で典型的なメイカーズに近いのはスペースXよりも、ボランティアで週末に集まって開発を始めたジョン・カーマック氏率いるアルマジロ・エアロスペース社か、オープンソースのロケット開発を目指すコペンハーゲン・サブオービタルズ社かなぁ、と思うのですが、特集で採り上げるネームバリュー的にはスペースXがいいという判断なのかもしれません。スペースXはどちらかといえば、従来からある製造系ベンチャーの流れに近いように思います。「メイカーズ」や「メイカームーブメント」が言葉として流行ってくると話題性を求めて強引に解釈してしまい、結果として本来のムーブメントの意味を見えなくしてしまうことが心配です。

って、心配する立場にないわけですが。

あとは本誌を読んでみたいと思います。

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