ヴァージングループの宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックは、ニューメキシコ州ラス・クルーセスに新オフィスを開設したことを発表した。ラス・クルーセスはヴァージン・ギャラクティックの母港となる宇宙港「スペースポート・アメリカ」から55マイルほどの場所にある。
同社については先頃、同社が開発するサブオービタル宇宙機「スペースシップ・ツー」についてFAA(連邦航空局)から宇宙飛行の試験許可を得たというニュースがあったばかりだ。着々と計画が進められている様子が分かる。
■Virgin Galactic Opens New Office
■Virgin Galactic Opens New Office in Las Cruces
■FAA Launch Permit Gives Virgin Galactic’s Space Vehicles the Green Light for Powered Flight
ところで、上記記事中にいくつか興味深いデータが記されていたのでご紹介。
A recent survey undertaken by Virgin Galactic found that more than 50 percent of Virgin Galactic’s astronauts have already visited southern New Mexico and averaged a stay of three to five nights between Dona Ana and Sierra Counties. The survey also showed that when Virgin Galactic customers visit New Mexico to undertake their spaceflights from Spaceport America, they intend to each bring an average of five guests with them to share their spaceflight experience.
「ヴァージン・ギャラクティックの調査によれば、ヴァージンの宇宙旅行を予約している顧客(訳注:原文では”Virgin Galactic’s astronauts”)のうち、50%以上がニューメキシコ州南部に訪れ、Dona AnaとSierraの間で平均3〜5泊滞在している。また、ヴァージン・ギャラクティックの顧客は宇宙飛行のためにニューメキシコを訪れる際、その体験を共有するために平均5名のゲストを連れてこようと考えている。」
“This important milestone enables our team to progress to the rocket-powered phase of test flight, bringing us a major step closer to bringing our customers to space,” said Whitesides.
「(ラス・クルーセスでの新オフィス開設という)重要なマイルストーンはロケットを実際に使用するテスト飛行への進捗を可能にするものです。これは我々の顧客が宇宙に行くことに近づく主要なステップとなります。」と(ヴァージン・ギャラクティックCEOの)ホワイトサイズ氏は語った。
Already, SpaceShipTwo and WhiteKnightTwo have made significant progress in their flight test program. With 80 test flights completed, WhiteKnightTwo is substantially through its test plan, while the more recently constructed SpaceShipTwo has safely completed sixteen free flights, including three that tested the vehicle’s unique “feathering” re-entry system. Additionally, ten test firings of the full scale SpaceShipTwo rocket motor, including full duration burns, have been safely and successfully completed.
「すでに(顧客が搭乗する宇宙機の)スペースシップ・ツーと(その母機である)ホワイトナイト・ツーのテスト飛行はかなりの進捗を示している。80回に及ぶテスト飛行を完了しており、ホワイトナイト・ツーはほぼテスト計画を完了した。より最近に建造されたスペースシップ・ツーは独自の”フェザリング”による再突入システムをテストした3回を含む、16回の自由飛行(グライダー飛行)を無事に行っている。
さらに、ロケットエンジン自体も実際に飛行する際と同様の時間燃焼させる試験を含む、10回の燃焼試験に無事成功している。」
かつての海外旅行と同様、宇宙旅行も当面は実際に宇宙に行く人だけでなく、身近な人にとってもそれ自体がお祭りごととなる。設備が整えば、宇宙旅行に飛び立つ宇宙機を観るためだけに来る人も多いだろう。こうした旅行者がもたらす経済効果も地元では見込んでいるようだ。
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