世界初の民間宇宙船「スペースシップ・ワン」の開発メーカーが買収される!?

民間企業によって開発された世界初の宇宙船「スペースシップ・ワン」。2004年10月に民間宇宙船の賞金レース「X PRIZE(エックス・プライズ)」を獲得したその機体を開発したのが、米スケールド・コンポジット社だ。同社は英ヴァージングループの宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック社とともに宇宙旅行事業を行っていることでも有名。

そのスケールド・コンポジット社を買収するという計画を、米航空機・軍需メーカーのノースロップ・グラマン社が発表した。

スケールド・コンポジット社を買収?(sorae.jp)

Northrop Grumman Buys Builder of SpaceShipOne(space.com)

ヴァージン・ギャラクティック社のアレックス・タイ氏はコメントを拒否している。

ノースロップ・グラマン社は世界第3位の軍需メーカー。民間宇宙船イベント「X PRIZE CUP」で実施されている月離着陸機コンテスト「Lunar Lander Challenge」の冠スポンサーでもある。

さて、この話の行方だがまだわからない。少なくとも現時点でヴァージン・ギャラクティック社としてはこれを良しとしてはいないようだ。同社とスケールド・コンポジット社の不協和音は時々聞こえてくる。以前もヴァージン・ギャラクティック社がニューメキシコ州にスペースポート(宇宙港)を建設し、本拠地とすることを発表した後に、スケールド・コンポジット社のバート・ルータン氏はある講演で「ニューメキシコに行くつもりはない(I have no intention of going to New Mexico.)」と語ったことがある。

Dispatches from the Final Frontier : Rutan speaks

産業として重要視され始めている表れなのかもしれないが、こうした綱引きによって民間宇宙旅行実現への動きが鈍化しないことを願いたい。

コメント

  1. PDAS より:

    MRPのY君に、こちらの記事を教えてもらいました。
    情報が豊富ですね。
    今後は日々チェックしたいと思います。

    しかし、SC社がNG社に買収されるというのは、ショッキングなことです。
    それだけ、価値がある会社だということは良く分かります。
    (弊社も引き合いが来るよう頑張りたいと思います)
    大手に飲み込まれて、本来の姿・思想を失うような事態にはなって欲しくないと願うばかりです。

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