宇宙旅行と仮想世界

CNET読者ブログに以下の記事を読んでのエントリーを書いたのだけど、宇宙にも関連しているのでこちらにも掲載。プラス宇宙旅行関連の話題を追加してみる。

NASA、仮想世界を構想–狙いは科学者の育成

上記の記事では「仮想世界」「多人数参加型オンラインゲーム」、そしてすでにNASAがセカンドライフに拠点を持っていることがうまく整理されていない気がする。特に前の2つは記事中では同じものをさしているにも関わらず、日本語のイメージの違いからそれがうまく伝わらず、咀嚼不足の感が否めない。

というわけで、BBC NEWSのほうの記事を読んでみる。

Nasa investigates virtual space(BBC NEWS)

仮想世界を活用することで、宇宙に興味を持つ人が宇宙探査を疑似体験できる機会が増える。1969年に人類が初めて月面に立ったときは世界中の人々がテレビを通してその様子を見守ったというが、仮想世界のようなアバター等を介した没入型メディアが一般化することで、現在進められている月面への再到達の際は、一般の人も月面到達を共に「体験」できるようになるかもしれない。これはテレビメディアではできなかったことだ。

私は宇宙旅行が普及することによって起こる大きな効果のひとつとして人々の世界の見方が変化するということをあげている。これは意識レベルが一段上がるといってもいい。日本がかつて世界を見ず、日本の中の「国」同士で戦をしていたころの意識から、開国し世界の中の日本になった意識へ、視野が一段階広くなったような変化だ。たった1段階だが、これは決定的に違う一段階だと思っている。そのころの日本人の意識の変化に思いをはせればイメージできるかもしれない。広い世界を意識することで、日本は意識の上でもひとつの国になったのだ。

もし、これと同じことが宇宙と地球の関係で起こったら?

宇宙旅行が普及し、多くの人が宇宙から地球を眺め、宇宙の中の地球を強く意識することによって、本当の意味で地球はたったひとつのかけがえのないものになりえるのではないかと考えている。そして、宇宙旅行の普及よりも前に、こうした変化を起こす助けになるかもしれないのが仮想世界技術の応用による、前述の「体験共有」といえる。

ところで、NASAとしては仮想世界によるこうした感覚的なアプローチによって宇宙探査への興味を喚起し、 将来的なエンジニアや科学者を育て、確保する目的もある。これはすでにアメリカ陸軍がオンラインゲーム「America’s Army」で行っていることだ。いわゆる「シリアスゲーム」としての活用になる。

セカンドライフ関連の話題で急激に注目された影響はあるだろうが、仮想世界はその本質を見極め、もっとフラットに扱ったほうが効果的な結論にたどり着けるのではないか。

ところで、2007年の優れた仮想世界活用を表彰するイベントが2/7(木)にあります。ダレットワールド、スプリューム、meet-me、ViZiMO、NTOMO、Jin-seiといった国内バーチャルワールド企業も発表します。よろしければどうぞー。

Virtual World of the Year 2007

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