宇宙旅行市場成熟のために必要なことって

2004年、初めて宇宙に到達した民間宇宙船「スペースシップ・ワン」はマイクロソフト共同創業者、ポール・アレン氏の資金によるものだった。他にもアマゾン社のジェフ・ベゾス氏や元ライブドアの榎本氏など、宇宙旅行関連で名前が挙がる人はITビジネスで財を成した人たちが多い。

「IT長者が資金を投じてくれたおかげで、宇宙旅行が夢物語ではなくなった」という声もある。
しかし、宇宙旅行市場が今後発展していくためには、果たしてそれだけで十分なのだろうか。

“IT長者”が拓く宇宙旅行(ITmediaニュース)

確かにこれらの人たちの動きによって、宇宙旅行ビジネスが大きく動き始めた側面はある。
しかしながら、IT系企業は大きくなってきたとはいえ、産業の歴史は浅いこともあいまって経済全体に行き渡る力は持っていない。ひとつのカテゴリの企業だけではまだすべての人が自分のことと感じることはできないのだ。

今のIT系企業の動きは、ビジネス的な魅力によるものがないとはいわないが、やはり志が先行している段階に感じる。もちろん、インターネットがそうであったように市場形成の初期段階ではそうした志が必須であることも事実だ。そして、これは想像だが、宇宙旅行ビジネスにかかわろうとする多くのIT系長者達は今の宇宙旅行の状況に、かつてインターネットに感じたのと同じようなワクワクした気持ちを感じ、それが魅力のひとつになっているのではないだろうか。(長者ではないが、筆者はそう感じている)

そして、ビジネス感がある一定の間隔をおいて志に追いつき、それを経済的に意味あるものにしていくのだ。

比較的歴史のある成熟した業界から純粋なビジネス観点で宇宙旅行に関わるものが続くようになった段階で、宇宙旅行ビジネスは本当に立ち上がったといえるのだと思う。そして、それはおそらく今が「古き良き時代」になる時でもある。宇宙旅行ビジネスにかかわってきた者たちは、市場の発展を喜ぶと同時に寂しさも感じるに違いない。

2005年10月から日本でJTBがスペースアドベンチャーズ社の宇宙旅行を扱うという変化は、クラブツーリズムの例と合わせ、成熟した業界とのひとつの接点であり通過点となるのだろう。

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