宇宙に行くスマートフォン2機種

この7月、スマートフォン2機種が「宇宙」に行く。

Androidスマートフォン「GALAXY S II」は「Space Balloon プロジェクト」と題したプロジェクトによってバルーンを使って高度3万メートルにまで打ち上げられる。上空ではユーザーから公募したメッセージを表示する。2011年7月15日から17日の3日間に行われ、打ち上げは1日1回の予定。

表示するメッセージを以下の公式サイトで募集しており、サイトではテスト飛行時の上空からの映像も見ることができる。高度3万メートル(30km)というと定義上は宇宙ではない(高度100km以上が宇宙とされている)が、黒い空と青い地球を観ることができる。

Space Balloon プロジェクト

公式Twitterアカウント

そして、もう一方のスマートフォン「iPhone4」はというと、こちらは最後のスペースシャトル「アトランティス」に搭乗して本物の宇宙に行くという。

宇宙へ行く『iPhone 4』:放射線量や高度等を測定

このiPhoneにインストールされたアプリ「SpaceLab for iOS」は地球の曲率を分析して高度を知ることなどができるというが、興味深いのは放射線の測定方法だ。

SpaceLabは、放射線がメモリを通過したときにその値が変化する「シングルビット・アップセット」を検出することで、放射線も測定することができる。[シングルビット・アップセットとは、単一の高エネルギー放射線粒子の通過で、1ビットの反転が起こること]

つまりはiPhone本体のみで放射線を測定できるということだろうか…。
同様の方法が地上でも可能なのか気になった。それなりの放射線量がないと有意な測定はできないような気もするが、それが今の日本でできたとしたら別の意味を持ってしまいそうだ。

iPhoneは比較的快適な環境で利用されると思われるが、GALAXY S IIはマイナス50度の温度にさらされるなど相当過酷な環境での稼働となる見込み。こうした試みによって、例えば人工衛星などに民生機器を活用してコストを抑えながら機能を高める方法論が確立されてくるかもしれない。

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