「シリアスゲーム」というジャンルがある。
簡単にいえば、ゲームをしながら実際に則した知識を学べるものだ。有名な戦国シュミレーションゲーム「信長の野望」で歴史上の人物や国の名前・場所を覚えたという人もいるだろう(筆者もそうだ)。広義にはこれもシリアスゲームに含まれる。
NASAラーニング・テクノロジーズ・プロジェクトが支援するマルチプレイヤーオンラインゲーム「Astronaut: Moon, Mars and Beyond」もそのひとつだ。これは、NASAが計画している月・火星の探査活動を擬似体験できるオンラインゲーム。月面活動をテーマにした「Moonbase Alpha」は2010年1月公開予定となっており、現在はその内容の一部を動画で見ることができる。これらは月や火星探査の意義を伝えるという側面もあるだろう。
とすれば、実現しつつある各種の宇宙旅行にもこうした手法が使えるかもしれない。
宇宙旅行の概念は古くからあるため、一般的によく知られていると思われがちだが、実際はそんなことはない。誤解を恐れずにいえば、多くの人達にとって現在の宇宙旅行は、「今も実際に行ける」という認識がないという意味で「(空想に近い)夢の旅行」である。しかし同時に「宇宙旅行は別の星に行くもの」という期待感も併せ持っており、高度400kmの国際宇宙ステーションへの旅ですら「地味なもの」と捉えられているように思う。
宇宙旅行の正しい姿と正しい魅力を現実感を持って感じてもらう。そんな活動が必要だ。
デモ動画は以下に。
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