現在の宇宙旅行のメインコンテンツは「地球を見る」ということ。史上3人目の宇宙旅行者である米国の実業家グレゴリー・ オルセン氏に宇宙旅行の見所を聞いたことがあるが、その際も「宇宙で見る星空は基本的に地球と同じ。それよりもやはり地球をただ眺めるのが一番」と話していた。
が、それは裏を返せば、それ以外のアトラクションがないということ。継続的に宇宙旅行を発展させていくためにはどこかの段階でリピーターを呼べるようにならなくてはならないが、どういったバリエーションを作っていくかは課題であった。
が、そうした懸念を尻目に、初の宇宙旅行リピーターが誕生しそうだ。
2007年春に地上400kmの地球周回軌道を回る国際宇宙ステーション(ISS)へ1週間滞在の旅に出たチャールズ・シモニー氏が、来年2009年春に、再び宇宙旅行に行くことが予定であることが発表されたのだ。シモニー氏は元マイクロソフトのプログラマーで、WordやExcelの開発にも携わったことで知られる。
宇宙に行った人が地球帰還後、「すぐにでもまた宇宙に行きたい」といったという話はしばしば聞くが、お金を払って宇宙に行った宇宙旅行者であれば実際はどうあれ「そういわざるを得ないのでは?」と思ってしまうかもしれない。しかし、それでももう一度お金を払ってでもいきたいということあれば、やはりそれだけの魅力があるといえないか。
初のリピーター登場は宇宙旅行産業の将来にとって、その価値を示すひとつの大きな証左となりうるものだ。
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