名古屋に本拠を置くPDエアロスペースが宇宙航空研究開発機構(JAXA)や筑波大学など7者と共同開発体を結成し、有人宇宙機の本格開発を開始することを発表した。まずは8億円をかけ、2013年初めを目処に高度100kmに到達する無人機(全長3m/時速マッハ3/搭載能力30kg)を製作。その後、2014年中にも80億円を投じ、5人乗りの有人宇宙機(全長8.8m)のフライトを目指すという。
代表取締役の緒川修治さんは2009年3月に行われた「ドリームゲートグランプリ」の最終選考で惜しくも賞を逃していたが、自ら夢の本格スタートを切った格好だ。
当時、緒川さんにイベント後の感想を聞いた際、
「『宇宙』をビジネステーマすると、多くの人は興味を持ち、共感をして頂ける。さらに今回は『ロケットを作る』『40万円で、家族で宇宙旅行』としたので、主催者側の興味も強かったように思います。ただ、一方では宇宙ビジネスは、現実的な課題、特に資金面で大きな課題が残るため、本当に話だけで終わってしまうことも多い。今回のドリームゲートグランプリもまさしく、その流れでした。発表では事業化による収益プランにも触れたのですが、審査員には届かなかったようです。」
と口惜しさとともに今後の奮起を誓っていただけに、筆者としてもうれしい限りだ。今後にも大きく期待したい。また、このニュースを機に日刊工業新聞の用語集に「有人宇宙機」が追加されたようだ。
とにかく、
緒川さん、(まずは)おめでとうございます!
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