民間宇宙機というとどういう形を思い浮かべるだろうか。
スペースシップワンのように滑走路から飛び立ち、滑空して戻ってくるタイプかもしれない。
もしくはスペースシャトルのように垂直に飛び立って、滑空して戻ってくるタイプかもしれない。
が、宇宙機の形式にはもうひとつある。垂直に飛び立って垂直に戻ってくるタイプだ。このタイプにはアルマジロ・エアロスペースの「ブラックアルマジロ」や観光丸、宇宙丸などがある。
そしてもうひとつ、垂直型で注目されつつもこれまでほとんど情報のなかったあの会社の情報が少しずつではあるが見えてきた。
「Blue Origin(ブルー・オリジン)社」である。
ITmediaニュース:Amazon創設者の宇宙計画、いよいよ始動へ
記事中にもあるようにブルー・オリジン社はネットでの書籍販売から大きな成功を収めたAmazonの創設者によるプロジェクトである。ここでもITビジネスでの成功者が宇宙ビジネスに取り組む流れが見て取れる。
ちなみにワシントン州ケントはこのあたり。ヴァージンギャラクティックの拠点となる予定のニューメキシコ州、ロケットプレーン社のスペースポートがあるオクラホマ州と比べると、かなり北のほうになる。当地の気候はよく知らないが、冬季の打ち上げに影響はないのかが気になるところだ。もっとも、ロケットプレーン社でも日本の北海道で営業を行う計画があるのであまり気にしなくてもいいのかもしれないが、ロケットプレーン社のロケットプレーンXPは基本的に飛行機タイプであるので気候の変化に対する安心感がある。
垂直型の宇宙機はその方式も含め一般の人にとってまったく新しい乗り物だ。どれほどの安心感をアピールできるかが水平型との差別化や優位性の確立には必要な点だろう。いずれにしても、あらゆる形式が並び立ち、それぞれの強みを磨いていくことは宇宙旅行ビジネス全般にとって望ましいことであることは間違いない。
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