2007年7月アーカイブ

2007年7月27日午前(日本時間)、アメリカ・カリフォルニア州のモハーベ空港で爆発事故があった。現場は世界初の民間宇宙船「スペースシップ・ワン」の開発メーカーであり、ヴァージン・グループの宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック社で利用する宇宙船の開発メーカーでもあるスケールド・コンポジット社だ。

事故はロケットエンジン検査施設で起こった。そして、悲しいことに3名の死亡者が出てしまった。詳しい原因などの情報は入っていない。

怪我をされた方の早い回復と、亡くなってしまった方のご冥福をお祈りするとともに、その方たちも夢見ていただろう宇宙旅行実現への道が閉ざされないことを願いたい。

モハーベ空港の同社には2005年秋に訪れたことがある。社内には入れなかったが、空港を見学した際に見えた開発中の期待にわくわくしたものだ。それだけに今回の出来事は悲しいものだった。

ただ、驚きはしたものの、不思議と大きな驚きではなかった。無意識の中で覚悟していたのかもしれない。私はなるべく早期に宇宙から地球を見たいと思っているが、それは早ければ早いほど、こうしたリスクを伴うものだということを改めて思い知らされた気がした。

しかし、それでも、もし「チャンス」が与えられるならば、私は飛びたい。
もちろん、無謀に飛ぶことはしない。私は私の納得できる基準で、自らの責任をもって、その機に乗りたいと考えている。

砂漠の空港で爆発、2人死亡=宇宙船建造中の事故か-米加州
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007072700279

Three Killed, Three Critically Injured In Mojave Airport Explosion
http://www.knbc.com/news/13764132/detail.html?dl=mainclick

民間企業によって開発された世界初の宇宙船「スペースシップ・ワン」。2004年10月に民間宇宙船の賞金レース「X PRIZE(エックス・プライズ)」を獲得したその機体を開発したのが、米スケールド・コンポジット社だ。同社は英ヴァージングループの宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック社とともに宇宙旅行事業を行っていることでも有名。

そのスケールド・コンポジット社を買収するという計画を、米航空機・軍需メーカーのノースロップ・グラマン社が発表した。

スケールド・コンポジット社を買収?(sorae.jp)

Northrop Grumman Buys Builder of SpaceShipOne(space.com)

ヴァージン・ギャラクティック社のアレックス・タイ氏はコメントを拒否している。

ノースロップ・グラマン社は世界第3位の軍需メーカー。民間宇宙船イベント「X PRIZE CUP」で実施されている月離着陸機コンテスト「Lunar Lander Challenge」の冠スポンサーでもある。

さて、この話の行方だがまだわからない。少なくとも現時点でヴァージン・ギャラクティック社としてはこれを良しとしてはいないようだ。同社とスケールド・コンポジット社の不協和音は時々聞こえてくる。以前もヴァージン・ギャラクティック社がニューメキシコ州にスペースポート(宇宙港)を建設し、本拠地とすることを発表した後に、スケールド・コンポジット社のバート・ルータン氏はある講演で「ニューメキシコに行くつもりはない(I have no intention of going to New Mexico.)」と語ったことがある。

Dispatches from the Final Frontier : Rutan speaks

産業として重要視され始めている表れなのかもしれないが、こうした綱引きによって民間宇宙旅行実現への動きが鈍化しないことを願いたい。

またしても間が開きましたが、最近ちょっと続いた宇宙飲食事情について。

「宇宙日本食」に29品 JAXA、12社を認証

「尿から飲料水」変換できる宇宙トイレ、ロシアからNASAへ

閉鎖空間となる宇宙旅行中の宇宙船内での飲食事情は、将来的に長期間に渡って宇宙空間を航行するためには当然ながら大きな問題。「食は文化」という言葉を持ち出すまでもなく、小さなころから馴染んだ料理というのは精神衛生上も大切なものだ。そして、日本人であればそれはやはり日本食。日本人が宇宙旅行で(宇宙ならではのご当地料理である)「宇宙料理」を食べ飽きたとき、ほっとできるのが「宇宙日本食」なのだろう。

ところで「尿から飲料水」の機械についての記事は正直、おや?と思ったのだが、読んでみるとやはりすでに利用中のものと同じものらしい。今更取り上げられたのは「尿から飲料水」にインパクトがあったからなのか。もしくは世間の宇宙に関する興味が、漠然とではあっても広がってきたということなのかもしれない。

それはそうと、「尿からリサイクルした飲料水を飲む」というのは宇宙旅行に対して理解に努めている身であってもどうも抵抗がある。どうせなら、そのあたりの事情をすべてブラックボックス化してわからないようにしてくれたほうがすんなり飲めるかもしれない。

いや、でもそんなことをしたら、水分だけでなく固形物まで再利用…なんてことに…。

食事中の方、申し訳ありませんでした。

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