2005年12月アーカイブ

2005年も大詰め。今年は宇宙旅行ビジネスが急激に動き出した年だった。

宇宙観光企画が活動を開始した2004年5月当時は宇宙旅行関連のニュースがあまりなく、更新も滞りがちで苦労した時期だったが、今年はうって変わってすべてのニュースを記事にすることをあきらめなければいけないほどだった。後半になるにしたがってその傾向は強くなっていったように思う。

そんな2005年のニュースの中から宇宙観光企画が重要と思われるニュースをランキングしてみることにした。宇宙観光企画としては初めての試みだ。

題して「宇宙観光企画が選ぶ!2005年の宇宙旅行7大ニュース!」

本当は10大にしたかったのだが、ニュースをひとつずつに分けるとどうも多くなりすぎてしまうため、2005年の主な動きとして複数のニュースをまとめることで7大ニュースとした。

さて、その結果は?いきなり1位からどうぞ。

民間宇宙機というとどういう形を思い浮かべるだろうか。
スペースシップワンのように滑走路から飛び立ち、滑空して戻ってくるタイプかもしれない。
もしくはスペースシャトルのように垂直に飛び立って、滑空して戻ってくるタイプかもしれない。

が、宇宙機の形式にはもうひとつある。垂直に飛び立って垂直に戻ってくるタイプだ。このタイプにはアルマジロ・エアロスペースの「ブラックアルマジロ」や観光丸、宇宙丸などがある。
そしてもうひとつ、垂直型で注目されつつもこれまでほとんど情報のなかったあの会社の情報が少しずつではあるが見えてきた。

「Blue Origin(ブルー・オリジン)社」である。

ITmediaニュース:Amazon創設者の宇宙計画、いよいよ始動へ

記事中にもあるようにブルー・オリジン社はネットでの書籍販売から大きな成功を収めたAmazonの創設者によるプロジェクトである。ここでもITビジネスでの成功者が宇宙ビジネスに取り組む流れが見て取れる。

ちなみにワシントン州ケントはこのあたり。ヴァージンギャラクティックの拠点となる予定のニューメキシコ州、ロケットプレーン社のスペースポートがあるオクラホマ州と比べると、かなり北のほうになる。当地の気候はよく知らないが、冬季の打ち上げに影響はないのかが気になるところだ。もっとも、ロケットプレーン社でも日本の北海道で営業を行う計画があるのであまり気にしなくてもいいのかもしれないが、ロケットプレーン社のロケットプレーンXPは基本的に飛行機タイプであるので気候の変化に対する安心感がある。

垂直型の宇宙機はその方式も含め一般の人にとってまったく新しい乗り物だ。どれほどの安心感をアピールできるかが水平型との差別化や優位性の確立には必要な点だろう。いずれにしても、あらゆる形式が並び立ち、それぞれの強みを磨いていくことは宇宙旅行ビジネス全般にとって望ましいことであることは間違いない。

宇宙服というと二つのイメージがある。
ひとつは「スペースクチュールコンテスト」で募集しているような宇宙船内で着る宇宙服。

そして、宇宙船外で着る宇宙服だ。

共同通信 - ハイテク宇宙服を開発 月面活動に向け宇宙機構

宇宙船外で着る宇宙服の製造技術を持っているのは現在ロシアとアメリカのみ。今は見るからに動きづらそうな宇宙服だが、ぜひとも日本の技術で宇宙ヨガも可能なほどの柔軟性を持った動きやすい宇宙服を作ってほしいものだ。

そんなリラックスした状態で宇宙にぽっかり浮かぶ感覚を体験してみたい。
(オプション料金でいくらくらいだろう?)

2006年初頭というには若干遅いが、2006年の宇宙ビジネスを考えるイベントをひとつ。

JAXA産学官連携シンポジウム | 宇宙ビジネスの未来、新たな提言

参加費無料。定員500名なので事前登録すると安心です。
シンポジウム後に懇親会(参加費1000円)もあります。私も参加予定。
この規模のイベントは久しぶりなので楽しみ。

■JAXA産学官連携シンポジウム「宇宙ビジネスの未来、新たな提言」
○日時
 2006年1月17日(火)13:00~18:00 <懇親会18:00~20:00>
○会場
 六本木アカデミーヒルズ49タワーホール(六本木ヒルズ森タワー49階)
○ゲスト
 堀江貴文(株式会社ライブドア代表取締役社長兼最高経営責任者)
 若田光一(宇宙研究開発機構宇宙飛行士)
 水野誠一(株式会社インスティテュート・オブ・マーケティング・アーキテクチュア代表取締役)
 成毛眞(株式会社インスパイア代表取締役社長)ほか

世界で初めての宇宙旅行者」はよくわかる。

日本で初めての宇宙旅行者」もまだわかる。

でも・・・、

MOBY、2010年宇宙の旅へ!? - bounce.com [ニュース]

英国では現在モービーがポップスターとして世界で初めて宇宙旅行を行うとの報道が盛り上がっている。

すでに苦しくなってきた気が・・・。

でも、こうした冠があるのとないのとでは確かに注目度は変わってくる。映画でよくある「全米No1!」もしかり。これだって小さく書いてある字を読むと相当カテゴリ分けに苦労して「No1」をひねり出しているのがわかる。

宇宙旅行も初期はこういった演出が数多く出てくるだろう。
であれば、演出と割り切って宇宙旅行の証明書にこうした冠をつけてみてもいいかもしれない。

「埼玉県で初めての宇宙旅行者」
「八百屋さんで初めての宇宙旅行者」
「佐藤姓で初めての宇宙旅行者」
「宇宙でコンタクトレンズが取れた初めての宇宙旅行者」
「集合時間に遅刻した初めての宇宙旅行者」

などなど。自分はなににしようかな。

ちなみにMOBYは日本では東芝EMIからアルバムをリリースしている。2005年に発売されたアルバムの代表曲が「Lift me up」という曲名なのは偶然ではないのだろう、たぶん。(PVは普通だったけど)

クリスマスウィークです。
というわけで、宇宙観光企画からクリスマスカードを。

つーか、絵文字ですね、これ。
携帯待受用もつくってしまいました。物好きな方はこちらからダウンロードしてください。いらないとは思いますがQRコードからもOKです。

ちなみに「New Space」というのは、これまでの政府主導だった宇宙開発に対し、政府・民間にとらわれずに(今度は主に民間で)生まれてきた宇宙開発の動きやそのコミュニティのこと(たぶん)。昨今の宇宙旅行ビジネスにまつわる動きはまさにそうです。
2005年10月のX PRIZE CUPでお話したSpace Frontier FoundationのRickさんからこの言葉を聞いたとき、漠然とした状況変化に名前がつくことでそれが意識され、ひとつのムーブメントとなりうるという最たるケースに出会った気がしました。

そんなNew Spaceでは、写真を撮るときの合図ももちろん、

Space!

です。

いや、ほんとに!(経験者)

日本テレビの「先端研」のテーマが宇宙旅行と知ったのが放映の10分前・・・。
早速録画しながら見てみると、おお、来年宇宙に行く予定のDice-Kさんが。テレビ初登場だそうな。

前にも同じことを言ってるかもしれないけど、やはり先に宇宙に行ける人としてシンプルにうらやましく思う。

そんなときは「Dice-Kさんが行く国際宇宙ステーション(ISS)は高度400kmで2000万ドル。私が行く予定のサブオービタル宇宙飛行は高度100kmで10万ドル。ということはつまり4分の1の高さまで200分の1のお金で行ける!これはお得だ!」とささやかに自分を慰めたりしています。
(とはいえ、滞在時間もまったく違うんだけど・・・。)

参考:
DICE-K.com

「とうとう」というべきか、「やっと」というべきか。

一戸建て、主演映画や宇宙旅行も!来年の福袋は超リッチ

松坂屋銀座店が「宇宙弾道飛行体験ツアー」福袋を売り出すと発表した。
松坂屋サイトによるとお値段はペアで20万4000米ドル!
高度100kmまでのサブオービタル宇宙旅行が一人10万2000米ドルだから・・・あれ?これってお値段そのままなのでは??

と思いながらサイトをよく読むと・・・、

「(発着する)現地までの往復航空券代プレゼント(エコノミークラス)

微妙なお得さ加減・・・。せめてビジネスクラスでお願いしたいなぁ。


さて、先週は宇宙系飲み会、そして宇宙系クリスマスパーティーに行ってきました。
宇宙系飲み会は元X PRIZEの水谷さん、時事通信の辻さん、宇宙旅行予約仲間の星野さんと私の4名で。水谷さんと辻さんのお話を聞いて、ある方にとてつもなく会いたくなりました。会では宇宙の話もしましたが、それ以外の話も。いずれにせよ、あまりここではかけませんが(笑)

宇宙系クリスマスパーティーは宇宙関係の方の家で恒例となっているホームパーティーに参加させていただきました。ワインや料理を持ち寄って楽しむアットホームなパーティーでした。ここでも普段なかなか聞けない、宇宙業界ならではの興味深いお話をいろいろ伺うことができました。お話の中から宇宙旅行周辺ビジネスのアイデアも出たり、楽しい時間をすごすことができました。

別件で宇宙系年始企画のお話もあるようで、なかなか普段は感じにくいですが、様々な場所で様々な動きがありますね。

ヴァージングループといえば宇宙好きの人には「ヴァージンギャラクティック」が有名だろうが、一般的にはやはり航空会社「ヴァージンアトランティック航空」の方が有名だろう。
このたび、この2社が組み、マイレージプログラムに宇宙旅行がラインナップされることになった。
グループ会社としては当然の成り行きか。

VS(ヴァージンアトランティック航空)、200万マイルで3日間の宇宙飛行士体験を提供

ところで、記事中の「宇宙ート」って、ひょっとして「宇宙ート(宇宙港)」の間違いでは・・・?

あと、「FFP(マイレージプログラム)の特典として世界で初めて」とあるけれど、2002年にUS Airwaysがすでに実施していたような・・・。

あら捜しばかりですみません・・・。

ちなみに宇宙旅行獲得に必要なマイルは東京~ロンドン間をビジネスクラスで81往復相当とのことなので正規料金では4600万円余。ヴァージンギャラクティックの宇宙旅行が20万ドル(約2400万円)ということを考えると、実は結構お得な特典なのでは!?(絶対的な値段はおいといて・・・。)

初めて宇宙に到達した民間宇宙船「スペースシップ・ワン」が飛び立った場所、それがモハーベ空港だ。いまでもモハーベの入り口には「WELCOME TO MOJAVE」のメッセージとともにスペースシップ・ワンの雄姿が訪問客を迎えている。そしてモハーベに対する注目は過去だけでなく、宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック社が出発地としてモハーベを予定するなど、将来に渡っても宇宙への入り口として注目を集め続ける、はずであった。

英ヴァージンの商用宇宙飛行、拠点は米ニューメキシコ州に

ヴァージン・ギャラクティックは、米カリフォルニア州モハーベ砂漠で部分的に事業を開始し、ラクルーセスの基地が完成し次第、そちらに拠点を移すという。

確かに、モハーベ空港は近くに空軍基地があることから有事の際は使用が制限される可能性があるという不安があった。テストフライト地としてはまだしも、商用運行をする場合はこれがネックになるのではないかと一部で言われていたことは事実だ。その一方で、(2005年10月にXプライズカップが開催された)ニューメキシコ州が州をあげて宇宙旅行産業を誘致しようとしている背景も考えると、この結果は当然といえるかもしれない。

筆者は宇宙旅行産業で開発される前のモハーベを見たくて2005年10月にかの地を訪れたが、モハーベは早くも歴史上の地として「伝説」になりかけているのだろうか。

参考:
Xプライズカップ訪問記(モハーベ編)
[X PRIZE CUP]10/5(水) ようこそモハーベへ!
[X PRIZE CUP] 10/6(木) モハーベを回ってL.A.に戻る。

第27回宇宙ステーション利用計画ワークショップをチラ見してきた。目的はNPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)の伊藤献一氏と株式会社SPACE FILMS(スペース・フィルムズ)の高松聡氏の講演。
HASTICは以前ロケットプレーン社との技術協力に関する件で記事にしたこともある。先日のガイアの夜明けにも登場したところだ。講演の最後ではロケットプレーン社の紹介も行っていた。

さて、スペース・フィルムズの高松氏といえば、カップヌードルのCM「NO BORDER」シリーズの最後を飾った宇宙CMだ。2001年のポカリスエットの宇宙CMも同氏の手によるもの。講演の内容ももちろんカップヌードルのCMを例にあげたものだった。そんな中、印象に残ったのは「世界の主要な指導者が皆宇宙にいったならば、戦争なんてなくなるのではないだろうか」という言葉。「NO BORDER」を地で行くような言葉で、宇宙を少々買いかぶりすぎているのかもしれないが、物事を見るスケールが明らかに変わることは確かだろう。

また、宇宙CMを2回制作した同氏は今後の宇宙CMの需要について「宇宙CMはもういいんじゃないか」という声があることに対し、以下のような主旨のことを述べた。

「ニューヨークを舞台にしたCMが初めて制作されたときも同じような意見があったのではないか。しかし、実際はそれからもニューヨークを舞台にしたCMは作られている。宇宙も同じで、まだまだ面白いアイデアがあると思う。」

確かに。
また、直近の見込みとして、日本ではすでに2本作られた宇宙CMも世界でみればまだ作られていない国がたくさんあるため、こうした国々で「国内初の宇宙CM」の需要はあるだろうとも述べている。

なるほど、とも思ったが、「NO BORDER」を訴える宇宙CMビジネスの売り上げが「BORDER」があることによって成り立つとは・・・。
なんとも皮肉でおもしろい(笑)

今日はガイアの夜明け「2005年 宇宙への旅~未来の100兆円市場に賭けろ~」の日です。夜10時からテレビ東京系列で。

番組放送前にこのエントリーを見た方は、番組の舞台のひとつである「Xプライズカップ」について予習しておくとより楽しく見ることができると思います(たぶん)。予習はこちらでどうぞ→宇宙観光企画「Xプライズカップ訪問記」

番組に登場する主要な会社のひとつであるロケットプレーン社の予習も宇宙観光企画でどうぞ。
ロケットプレーン社

ではまた番組の後で!

■関連エントリー
宇宙観光企画「Xプライズカップ訪問記」
日本発のロケット技術が宇宙旅行に生かされる日も近い?北海道のNPO法人とロケットプレーン社が技術協力。
Rocketplane, Inc.(ロケットプレーン社)
宇宙旅行の夜明けも近い!?「ガイアの夜明け」来週は宇宙旅行ビジネス!

宇宙開発フォーラム(SDF)の2005年報告会に行ってきました。(SDFについては詳細は後述の参考エントリー参照)
最初に驚いたのは報告書がきちんと写真入でレイアウトされ製本されているところ。9月のフォーラムの時に買ったムックはレポートの簡易製本ぽい仕上がりだったので、びっくりした。ムックもこんな風にすればかなり見栄えよくなるのにと思ったが、多分ページ数が半端じゃないのでコストの問題かな、と勝手に解釈(ちがってたらすみません・・・。)

筑波大学の鈴木一人助教授の基調講演では「宇宙は人類の夢ではない」という言葉が印象に残った。この意味するところは宇宙に対する「夢」は「人類」すべてが共通して持っているわけではない、ということ。ごくあたりまえのことではあるが、夢を現実にする過程では様々な社会的プロセスが必要になる。夢とそうした「大人の事情」をつなげることが大変であるし、重要であるということだ。

以前、ある記者の方とお話していた際、「冷静ですね」と言われたことがある。宇宙旅行ビジネスの話をしているとつい話しすぎてしまい、「アツいですね(笑)」と言われることが多かっただけに、その時はちょっとびっくりした。

しかし、今日の話を聞いて少し納得。
夢見ることは楽しいけれど、それを現実にするには必ず困難が伴う。その辛さに負けないようにするためには志とともによい意味で冷めた目が必要なのだ。

自分に本当にそういう目が備わっていればいいのだけれど・・・。

参考:
宇宙開発フォーラム(2日目)に行ってきました!
宇宙開発フォーラム(1日目)に行ってきました!
みんなで考えよ!9/18,19宇宙開発フォーラム@日本科学未来館

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