2005年8月アーカイブ

(お金を持ってる)一般人が国際宇宙ステーション(ISS)に行くにはロシアのソユーズを使うしかない。
そのために必要な6ヶ月の訓練の中で多くの人にとって一番大変そうなのは遠心力トレーニングや体力づくりではなく、「ロシア語」だろう。
ISSの「公用語」は英語とロシア語だ。英語は曲がりなりにも習っているし、普段の生活でも触れることが多い。しかし、ロシア語はそうではない。この違いは、大きい。

なんとかロシア語なしでISSにいけないものか。

そんな中、NASAはISSの計画縮小を発表した。スペースシャトル打ち上げ延期などで資材を運ぶ目処が立たなくなったためだ。しかし、宇宙旅行を夢見る人にとっては悪いことばかりでもない。NASAが「観光客の受け入れなどISSの商業利用に活路を求める」という方向に動きはじめそうだからだ。

国際宇宙ステーション、NASAが近く縮小案発表へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

NASAはロシアのソユーズを使ったISS滞在ツアーの動きに追随し、民間による宇宙観光目的の利用を認めるとのこと。
ロシア側からだけでなく、アメリカ側からも行けるようになることで、選択肢が増えるのは間違いない。コミュニケーションをとらねばならない宇宙飛行士が英語を主に使うのであれば、観光目的の旅行者は「英語だけでOK」ということにもなるかもしれない。値段という大きなハードルは置いといても、わずかながらハードルが下がった気持ちにはなる。

ところが、ここにひとつ問題がある。

ISSへはNASAの開発する有人宇宙船は使わず、民間ロケットを活用するとしているが、これは実際問題まだまだといった段階。ISSは地上約400kmにあるが、2004年に民間宇宙船「スペースシップワン」が到達したのはわずかに地上100kmの地点なのだ。地上400kmまで行ける性能を持つ民間宇宙船の登場はX PRIZEの周回軌道版「アメリカズ・スペース・プライズ」の達成を待たなければならなそうだ。

やはり、ISSに行くには当面ロシア語必須ということで・・・。

ロシア連邦宇宙飛行署のペルミーノフ署長はこのたび中国の宇宙関連施設を訪れ、ロシアと中国は宇宙飛行関連分野での協力を促すべきとの見解を示したとのこと。

ロシア 中国と宇宙飛行の分野で協力を願う   --人民網日文版--2005.08.29

ロシアといえば、ついこの間、ロシア版シャトルともいえる「クリッパー」のお披露目を行ったばかりだが、これについても触れている。

「中国はロシアとクリッパーシップ(「快速帆船」という新型有人宇宙船)プロジェクトの共同研究・開発をおこなう可能性があるか」という質問に対して、ペルミーノフ氏は「このプロジェクトについて、ロシア側は国際協力をくり広げることを望んでいる。中国がロシア側に共同開発の提案を出せば、ロシア側はこれを考慮に入れることになろう」と答えた。

(「帆船」というと、以前実験で失敗してしまったソーラー・セールを思い出す・・・。)
また、中国初の宇宙飛行士である楊利偉氏の参加招請も検討しているとのこと。

こうした動きがある一方、日本の有人宇宙飛行はというと「我が国における宇宙開発利用の基本戦略(平成16年 9月 9日)」によれば、ここ10年間は独自の有人宇宙飛行計画を持たないことになっている。

・・・民間でやるしかない、のか?
がんばれ日本。

宇宙旅行、行けるものなら行ってみたい。(お金のことは置いといて)」という人が約7割もいるという調査結果がでる一方、仲間内の旅行話で「○○、行ってみたいよねー」という話になってもなかなか「○○」に「宇宙」は入ってこない。

そこで浮かぶ疑問がひとつ、

宇宙旅行、ほんとに7割も行きたい人いるの?

そこで、宇宙観光企画(仮)では、なかなか出てこない宇宙旅行希望者の「」を受け付けます。

・宇宙に行って、こんなことをしたい。
・いついつまでに宇宙旅行に行きたい。
・宇宙旅行に誰々といきたい。
・こんな宇宙船で行きたい。
・こんなサービスがほしい。
・宇宙旅行ではこんな曲を聴きたい。
・宇宙旅行ってこんなイメージ。
・ていうか、宇宙旅行のココがわからない!

みなさまの希望をかなえ、疑問を解決すべく、宇宙観光企画(仮)は活動していきます!
いただいたメッセージは宇宙観光企画(仮)の記事やPodcastingでご紹介するかも。
(紹介してほしくない場合は一言おっしゃっていただければOKです)

ボイスメッセージは無料IP電話ソフトのskypeを利用して受け付けています。
skypeがパソコンに入っている場合は下のバナーをクリックすると、自動的にメッセージセンターにつながります。自動応答メッセージの後にボイスメッセージをどうぞ。
(skypeがない場合はこちらからダウンロードできます)

調子が悪かったりで、応答しない場合はかけなおしてみてください…。

では、メッセージお待ちしています!

スペースアドベンチャーズとヴァージン・ギャラクティック。

今、日本で宇宙旅行を予約するとしたら、まずはこの2社の名前が挙がるだろう。

スペースアドベンチャーズは古くから宇宙旅行を手がけ、実際に宇宙旅行者を送り出した唯一の宇宙旅行会社として業界では有名だが、JTBと提携するまで日本での知名度でいえばやはりヴァージン・ギャラクティックが知られていたのではないだろうか。

というわけで、ヴァージン・ギャラクティック(日本の代理店はクラブツーリズム)で申し込んだBLUEさんからトラックバックをいただいたので、ご紹介を。

なぜ1000万円ではなく2200万円の宇宙旅行にしたのか??(BLUEの宇宙旅立ち日記)

読んでみると、BLUEさんは20万ドルすでに支払っているんですね・・・。
予約金1万ドルで悩んでいた自分とは文字通り桁が違います・・・。

BLUEさんはヴァージンの「計画性」が決め手でスペースアドベンチャーズではなく、ヴァージンにしたとのことでした。

さて、

では、筆者はなぜスペースアドベンチャーズにしたのか。
私なりにもいくつかの理由がありました。

1.(プログラムは違うが)宇宙旅行の実績がある旅行会社である。

2.ヴァージンより安い(みんなで行けるようになるにはやはり重要)

そしてもうひとつ、昨年宇宙に到達した初めての民間宇宙船「スペースシップ・ワン」の後継機「スペースシップ・ツー」も使用機体の候補に入っている、と、JTBとの提携発表会場で聞いたことが理由です。
実績のある宇宙船メーカーが加われば、早期の実現度はさらに増します。スペースアドベンチャーズの使用機体候補に挙がっている他のメーカーにもいい刺激になるはずです。
このような状況の中で、私はスペースアドベンチャーズに決めました。

(ただ、ヴァージンギャラクティックのサービスには非常に興味があります。BLUEさんにぜひ教えてもらいたい!)


とはいえ、宇宙旅行に関してはまだまだシェア争いという話にはならないと考えています。まずは宇宙旅行というカテゴリを、競争しながら共に広げていくことが必要です。
さらにいえばそこに日本の企業も食い込んでいってほしいと思っています。
旅行会社としてでも、機体メーカーとしてでも。


・・・やろうかな。

「国際宇宙会議」をご存知だろうか。

なんとも魅惑的な名前のこの会議はこんな会議。
第56回国際宇宙会議福岡大会

宇宙開発に関する科学技術、法学、環境問題、地球資源、科学教育など広範囲な分野に於ける最新の研究成果や計画の発表並びに情報交換を行うもので、世界50ヶ国以上の国家機関や大学、企業から約2,500人の科学者、技術者、宇宙飛行士、学生が参加します。(サイトより)

展示会「宇宙フェア」も同時に開催される。

ただ、このサイト、出展者向けに書かれている部分が多く、いまいち詳しいところがわからない・・・。
続報はまた別途。

ちなみに記念切手も発売される。

とうとう宇宙旅行を予約してしまいました!

「宇宙弾道飛行」高度100km、宇宙空間へ突入(SpaceAdventures社)

keiyaku.JPG

日本語の参考訳を見ながら、初めての英文契約書を確認。
かつては夢見ることしかできなかった宇宙に、こうして「予約」という形であれアクションを起こせるようになったと考えると、やはり感慨深いものがあります。金額に目をつぶれば、いまや月旅行も可能な時代です。
宇宙旅行関連に首を突っ込んでみると、その動きの早さには一時期のインターネット業界の動きに通じるものがありますね。

とはいえ、インターネットがそうであったように、一歩業界の外に出ると世間一般への浸透はまだまだという段階です。感慨にふけりながら宇宙旅行予約金を振り込もうと銀行の窓口に行ったとき、使途の欄や振込先を見て、銀行の担当の方が微妙に怪訝な顔をしていたのが象徴的で楽しくもありました。

周りの人に宇宙旅行の話をするときも、慎重に相手や空気を読まなければいけません。一歩間違えば、相当アブない印象を与えてしまいます(笑)
笑い飛ばされるのであれば、それはいい傾向です。

2004年のはじめごろ、皆がひとしきり笑い終わるのを待って、冗談交じりにこういったことがあります。

「今は笑われる時代だろう。でも、10年後は誰も笑わなくなる。20年後には笑っていたことを笑うようになる!」

しかし、最近の状況を見ていると、訂正しなければいけないかもしれません。

今は笑われる時代だろう。でも、5年後は誰も笑わなくなる。10年後には笑っていたことを笑うようになる!

笑って宇宙にいけますように。

☆宇宙観光企画(仮)では、筆者の宇宙旅行までの軌跡を随時報告していきます!☆

EGGS PRIZE(エッグス・プライズ)」!

・・・駄洒落か!

しかし、内容は至ってまじめなミドル・スクール向けの教育プログラムなのです。
内容を本家「X PRIZE」を比較しながら紹介すると、以下の通り。

X PRIZE EGGS PRIZE
推進力 主にロケットエンジン 水と圧縮空気
必要到達高度 地上100km 地上30m
打上間隔 2週間 2日間
必要打上回数 2回 2回
打ち上げるもの 人間 生たまご

まとめると、

水ロケットで生たまごを高度30mの高さまで打ち上げ、無事帰還させ、2日間のうちに再び打ち上げ、同じく無事帰還させる。

というコンテスト。

随所でX PRIZEを連想させるこのコンテストから、将来のバート・ルータン(X PRIZEの達成機スペースシップワンの設計者)が生まれるかもしれない。

しかし、ちょっと気になるのがその生たまごの行方。
失敗してもちゃんと食べられるような構造か」という観点で見てみるのも面白いかも。(本物の宇宙船には関係ないけど・・・)

ロシア版スペースシャトルともいえる「クリッパー」の機体と内部がお披露目になった。
一見すると、確かにスペースシャトルを子供にしたようなかわいらしい印象を受ける機体だ。

Yahoo!ニュース - テレビ朝日系 - ロシア版シャトル「クリッパー」アイロン型6人乗り

「こんな小さな翼で大丈夫なの?」と思うかもしれないが、これは「リフティングボディ」と呼ばれる構造で胴体自体で揚力を発生するものだ。
クリッパーについて、エネルギア社のニコライ・セバスティヤーノフ社長は

「これまでのソユーズに比べるとコストが安く、(クリッパーは)体にかかる重力が少ないので、宇宙飛行士の健康状態に関する条件が、それほど厳しくありません」
と述べている。具体的には、体にかかる重力(G)は約2G~3Gほど。(ちなみにソユーズは4Gほど)

スペースシャトルに似たカラーリングのずんぐりむっくりの機体の長さはスペースシャトルの3分の1。しかし、広さはソユーズの5倍で6人乗りが可能。
そしてなにより、月までいけるポテンシャルを秘めているのだ。現在、提供が予定されている1億ドルの月周回旅行はソユーズを利用予定で、パイロット一人に乗客2人の計3人乗りである。ということは、仮に(ソユーズよりもコストが安いという)クリッパーが利用可能になって、パイロット1人、アテンダント1人、乗客4人ということになれば、月周回旅行も格段に安くなるかもしれない。
単純計算でいけば、半額くらい!?

・・・、

5000万ドル(約55億円)・・・か・・・。

前の記事「JTBがSpaceAdventures(スペース・アドベンチャーズ)社と宇宙旅行分野で業務提携」の続報。

今回はPodcastingのテストを兼ねて、記者会見の模様の一部を音声でお送りします。RSSリーダやiTunesに以下のフィードを登録してもらえれば、宇宙観光企画ブログを余すところなくチェックできますよ!(したいか?)

Podcasting(RSS2.0)

では、宇宙観光企画Podcasting(仮称)第1回目です。どうぞ。

[音声ファイル]SA社CEOエリック・アンダーソン氏による宇宙旅行プログラムの説明(mp3/5.45MB)

(なんか、鼻がつまってるぽい・・・?)

★(2005/08/20 当初うまくいってなかったのですが、できました!一応・・・)
☆(2005/08/30 iTunes Music Storeに登録されました!)

CIMG0019-s.jpg
2005年8月18日、SpaceAdventures社とJTBが日本国内における宇宙関連プログラムの販売について業務提携を行ったことを発表した。JTBは今後日本国内でSA社の宇宙関連プログラムを独占的に販売していく。販売は10月開始の予定。
CIMG0007-s.jpg
13:30から帝国ホテルで行われた発表会場に筆者がついたころには会場は満員。後方には各TV局のカメラがずらりと並び、日本国内の宇宙関連ニュースでは類を見ない盛況ぶり。つい最近、日本でも一般的な認知が広まってきたという印象を書いたばかりだが、今回はその印象をより強くするものだった。

会見は予定時間を大幅にオーバーして終わったが、その後も関係者が報道陣に取り囲まれていた。

あとは世間の反応がどうなるか・・・。


※詳細報告は別途アップします。

参考:
JTB、米SA社と日本での宇宙旅行・宇宙関連プログラムの独占代理販売契約を締結(日経プレスリリース)

先ごろ、宇宙滞在最長記録が更新されたとのこと。

asahi.com: 宇宙滞在748日、ISSの飛行士が世界最長記録

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフ氏(46)は16日、宇宙滞在日数が748日となり、世界最長記録を更新した。

これをみると「おお!宇宙に2年以上前からいたのか!」と考えそうだが、実は「宇宙滞在最長記録」は「連続滞在記録」と「通算滞在記録」の2つがある。今回の記録は後者の方。積み重ねの結晶なのだ。

では、「連続滞在記録」のほうはどれくらいかというと、

Q55 現在のところ宇宙飛行士の最長連続滞在記録はどのくらいなのだろうか?(JAXA「宇宙の不思議 うそ・ほんと」より)

によれば、「ロシア人男性のポリャコフ宇宙飛行士が持つ、437日18時間」とのこと。
これだって1年をゆうに超えているのだからすごい。(ただ、ポリャコフ宇宙飛行士の画像が絵なのが気になりはするが・・・)

宇宙では、無重力になり骨への負荷が小さくなると骨から徐々にカルシウムが抜けていく。なんと10日間で約3.2%の骨成分が溶け出してしまうというのだから1年という期間がどれほど危険かわかる。いわゆる骨粗しょう症のような状態にちかくなるのだ。それだけでなく、尿管結石にもなりやすくなる。過去にはこれが原因で宇宙ステーションからの緊急帰還を余儀なくされた例もあるというのだから深刻な問題だ。

しかし、これにはすでに解決法があって、骨粗しょう症の治療に使われる骨吸収抑制剤「ビスフォスフォネート」を注射しておくと骨量がほとんど減らなくなるのだそうだ。

宇宙に長期旅行の際は忘れず打つようにしたい。

少し前からテクノロジーやサイエンス関係以外でも宇宙旅行が取り上げられるようになってきた。
以前はスペースシップワンが成功したといっても、やはり「何かの(技術的)試みが成功した」というニュアンスで語られていた気がする。
やっとビジネスとして話される時期に入ってきたようだ。

FujiSankei Business i. 総合/身近になった?宇宙旅行 8日滞在で23億円など 民間ツアー相次ぐ(2005/8/15)

民間ツアー相次ぐ」といってもそれらはすべて昨年(2004年)までに公にされていたものであることからも、「注目」が後から追いついてきたことがわかる。
ともあれ、いい傾向であることには違いない。なかなか宇宙関連ベンチャーに投資する企業がない日本国内だが、世間の注目を集めることで日本でもスポンサーが集まりやすくなることだろう。

ところで、紹介記事の最後にあった、

ただ、旅行業界関係者の間では、「時期は分からないが、旅行代金が二百万~三百万円ぐらいになれば敷居はぐっと低くなるだろう」(大手旅行代理店)との見方が強い。

に関して、実際のアンケート結果の紹介については

宇宙旅行、いくらならOK?何をしたい?何を食べたい?「2010年宇宙の旅アンケート 」結果

を参照のこと。

答えは1億ドル(約110億円!?)

1億ドルで月旅行?

ただし、「月旅行」とはいっても月面に降り立てるわけではない。しかし、地球上では決して見ることができない「月の裏側」を見ることができる。しかも月の裏側が太陽に照らされるタイミングを見計らって実施されるという気の使いよう。(まあ、1億ドルも出すのであればそれくらいは当然というべきか・・・)

さらには「地球の低周回軌道を3日間自由に飛び、残りは月を周回する9日間のコース」も検討されているとのこと。

スペース・アドベンチャーズ社は実際に宇宙旅行者を宇宙に送り出している唯一の旅行会社だ。それだけに期待も高まるというもの。(2005年10月にはグレゴリー・オルセン氏(60歳)が史上3人目の宇宙旅行者となる予定だ)

そして肝心の月面着陸の実現については、

スペース・アドベンチャーズ社によるこの新たなミッションは、2008年か2009年に実現する可能性があり、この飛行を最終的には一般民間人を月に上陸させる足がかりにする計画だ。

ということなので、うまくいけば2010年代には月面着陸ツアーも実現されるのではないだろうか。

今回の月周回ツアーの募集人数は2名。
予約するならお早めに。

参考:宇宙旅行、いくらならOK?何をしたい?何を食べたい?「2010年宇宙の旅アンケート 」結果

結果についての考察その1。


■Q.宇宙でもっとも食べたいスペシャルフードの種類は何ですか?

○「やっぱり日本人」の先にあるものは?

結果は「和食」がダントツトップの65%。その他の料理もそれなりに。この結果を見ると、

「やっぱり日本人!」

ではあるけれども、よく考えてみると、これはまだ宇宙旅行が一般的でない今だからこその答えかもしれない。

というのは、例えば、旅行先が宇宙ではなく、メキシコだとしたら?韓国だとしたら?どういう結果になるだろうか。

おそらく大部分の人が「メキシコ料理」「韓国料理」と答えるだろう。長期の旅行でもない限り、旅行先についていきなり「和食が食べたい!」という人はいないはずだ。このあたりが宇宙旅行がまだリアルでない現状での想像の限界なのかもしれない。

では、宇宙旅行が当たり前になったころ、どんな料理が望まれるのだろうか。

それはもちろん、「宇宙料理」だろう。


○「宇宙料理」ってどんなもの?


では、「宇宙料理」とはどんな料理なのだろうか。

普通、ご当地料理というとまずその特徴となるのは「食材」である。おおざっばにいえば、海が近ければ海の幸、山が近ければ山の幸、という具合に。
とはいえ、「宇宙の幸」はいまだ見つかっていない。(強いて言えば火星の地下にあるかもしれないという永を使った水割りくらい?飲めるかわからないけど・・・)宇宙原産の食材というのは当面はあきらめなければならなそうだ。


次の特徴は「調理方法・食べ方」である。例えば「北京ダック」という料理は北京のダックでなくてもいい。その食べ方が特徴である。同じように宇宙ならではの調理方法・食べ方を考案すれば、それは「宇宙料理」といえるものになるのではないか。(その意味では今の宇宙食も立派な宇宙料理ではある)

とすれば、まず思い浮かぶのは無重力を利用した調理方法である。
無重力を活かした方法はなにがあるだろうか、と考えると「混ぜる」ということがひとつの切り口になるかもしれない。そこから考えると「コーヒー牛乳」という飲み物も、例えば、空中にコーヒーと牛乳を別々の球に分けて浮かべておいて、一緒に飲み込むことでコーヒー牛乳にする、とすれば宇宙料理としてアリだ。「それだけ!?」という声も聞こえそうだが、そもそも「焼肉」だって肉を焼いただけだし、「白魚の踊り食い」に至っては焼いてさえいないのだ。要はどう演出するかが重要だろう。

つい先ほどあきらめてしまった「食材」の特徴だが、これも見方を変えれば「宇宙原産の食材」は無理でも「宇宙でとれた食材」なら可能かもしれない。
つまり、宇宙で育った野菜や魚などを使うのだ。
牛や豚を育てれば霜降り具合が宇宙独特のものになりそうな気もする。

いずれにせよ、「宇宙料理」が誕生する余地は十分にありそうだ。


○「宇宙料理」は宇宙観光に必須!

宇宙観光ビジネスが継続的に発展し、値段を安くしていくためにはリピータの存在はゆくゆく重要になるだろう。もちろん、当初は「一生に一度は宇宙へ」という時代もあるだろうが、海外旅行がそうであったように2度3度と宇宙に行く人も出てくる。そうしたときに、2度目3度目の人は何を目的に宇宙に行くのだろうか。

「前回は弾道飛行(地上100kmまで行って帰ってくるタイプ)だったから、今度は地球周回軌道まで!」というような「高さ」が動機になることもあるが、それだけでは短期的な限界も近い。それ以外の魅力が必要だ。

それはやはり「宇宙料理」なのではないだろうか。

地球周回軌道に宇宙ホテルが点在するころ、各ホテルでさまざまな宇宙料理が堪能できることを期待したい。


ところで、料理の種類とは別に「スープをチューブを使わずに飲めるかどうか試したい」という人も多いらしい。温度に気をつけないと大変なことになりそうだ。
とはいえ、球全体から湯気を噴出す熱々のスープ球も見てみたい。

あ、これも宇宙料理になるかも!

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